COLUMN

2020.07.09

TAGAKI 10の30トピックを活用したImpromptu即興スキット発表会

イーズイングリッシュ主宰
佐藤ゆかり

今年度から新しくTAGAKI 10をカリキュラムに加えた小学5年生クラスが、先月催した教室発表会で、TAGAKI 10の30トピックを活用したImpromptu即興スキットに挑戦しました。今回はその様子を報告します。

このクラスは今年度、自己表現教材としてスピーチアドベンチャー2の代わりに、TAGAKI 10とQA-50を採用しました。TAGAKI 10は5ユニット終了するごとに、なんとかその中のトピック、語彙、構文を繋ぎ合わせてスピーチやスキットにチャレンジし、素材のリサイクル、内在化を重ねてきました。1週間に1ユニットのペースで進めたので、12月末で1冊を終え、1月からは発表会に向けて毎週のレッスンで、即興スキットの実践練習を積みました。発表会の舞台でも同じ手順でやりました。

  1. 5人の生徒がくじ引きで2人と3人のグループに分かれる
  2. グループの代表がTAGAKI 10のトピックカードを引き、トピックを決める
  3. 15分間の準備時間内に自分たちでトピックについてプロットを考える
  4. 全員の前で発表

・指導者の予想に反して、即興という提案を生徒はなんの抵抗もなく受け入れました。

・必ず作品中にユーモアをいれるようにという条件も果敢に挑戦してくれました。ただし、ワンパターン化しました。

例)
A: What school lunch do you recommend?
B: I recommend curry and rice. It’s popular.
C: I recommend deep-fried bread. It’s sweet.
B: How about you?
A: I like natto.
B&C: (amazed!)
A: Don’t worry. It’s an American joke.

という感じで、質問から始まり、一通り全員が答え、最後の1人が突飛な答えを言って、それにドン引きした相手に対して It’s an American joke.でオチをつけるということの繰り返しです。大きなジェスチャー付きで楽しそうにやってくれるので、飽きずに見られます。

・指導者としては、例えば、I recommend curry and rice. It’s popular.の後に、さらに、学校給食のカレーライスから想起されるそれ以外のことについて、もう少し1人称、さらには3人称で、自分のこと、友達のこと、家族のこと、どんどん話を広げてほしかったと、毎回、事後にコメントし続けました。今後少しずつこの点に関しがんばってくれることを期待しています。

・何週か経過するうちに、生徒自ら、作文力、とりわけ疑問文の作文力の必要性を実感し、QA-50で学んだ疑問文の復習を学び直す、深い学びのチャンスが持てました。

・「即興スキットの発表会の準備として何をしたらいいと思う?」との私の問いかけに、「1ユニットずつ、パラパラ見ながら、それについて自分の言いたいことを心の中で準備すること」という答えが返って来たときはうれしかったです。TAGAKI 10が確実に生徒のspeaking活動の土台になりうると実感しました。

当日の発表会で、1グループはばっちり普段の実力が見せられたが、もう1グループは、15分間で準備した台本どおりに進まず、メンタル的に失敗してしまいました。即興には度胸が必要だと彼らも実感したと思います。

今年度は1クラスだけの限定的な試みでしたが、発表会の場で、他の全生徒、全父兄に、TAGAKI10教材と即興スキット(スピーチ)の学習意義、さらには、来年度の発表会では全生徒が挑戦することを宣言しました。

低学年には、5年生の姿がとてもカッコよく映ったようで、父兄から「帰りの車の中で、来年は自分にも出来るだろうか?と子どもが今から楽しみにしていました」というメールをいただきました。子ども自ら「英語を話しているお芝居」と「本当に英語を話せていること」の違いとその価値がよくわかっているのだと思います。子どもらが「英語が話せる自分像」にあこがれ、それを指導者として私が現実のものにしてあげられるように、次の一年、どのように、それを指導していけばよいか、開拓していきたいと思います。

impromptu発表会 3人グループの発表 (原稿そのまま)
Topic TAGAKI 10, No.2 Athletics
A:小4 B:小4 C:小5

A: What’s your favorite sport?
B: I’m good at double jumping rope.
It’s 41 times.
How many (times)?
A: 3.
B: I see.
How many (times)?
C: 1997.
A: Really?
C: Yes.
A: By the way. How about you?
C: I’m good at push ups.
やってみせる
A: Oh, I see.
C: How about you?
A: I’m good at sprinting.
But my friend don’t like sprinting.
B: What’s sprinting?
A: It’s running.
A: By the way, I’m not good at sports.
I’m not good at backflip.
B: Me,too.
C: Me,too.
A: It’s scary.
B: Me too.
A: Back flip is, back is don’t see.
I can’t see back. So it’s scary.
C: By the way,
What sport do you want to play?
B: I want to try triple twists. But I can two twists.
A: Me,too
C: Me, too
A: How about you?
C: I want to try jumping rope.
B: Really?
C: American joke.
I want to try backflip.

 

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