COLUMN

2022.07.07

松香洋子が語る「子どもから”できるもん!”を引き出す」ために必要なもの

みなさん、こんにちは。mpi 松香フォニックスの松香洋子です。

 

6月23日に『はじめてのアルファベット TAGAKI』と「『はじめてのフォニックス TAGAKI』の2冊を発売いたしました。

はじめてのアルファベット TAGAKI, はじめてのフォニックス TAGAKI

 

この2冊は、すでに出版しているTAGAKIシリーズの入門編です。

入門が2冊、基礎が5冊、発展が3冊、全部で10冊になりました。

 

 

▶▶TAGAKIとは何か?

 

どのトピックも見開き2ページで完結するようにできています。左のページを見て、自己責任で右のページを書く。TAGAKI=多書き、ということです。

単純なワークブックで、単純であるからこそ、最強なのです。

 

 

▶▶自己肯定感をそだてるには

 

ところで、小さい子どもはよく「あのワークがほしい!」と言います。

保護者は、「いいね、勉強したいのね」と喜んで買い与えます。

ところが最初の10ページくらいをするともう飽きてしまってやりません。

 

しばらくすると、また、「あのワークがほしい!」と言います。

保護者は、「え?前のがあるでしょう?今度こそは最後までやるの?」と言います。

 

どうしてこんなことになってしまうのでしょうか?

原因は、子どもの自立心、自己肯定感を育てていないことにあります。

 

新刊の2冊のワークブックには、2ページごとに<3つのCan-do できたかな?>

がついています。

 

  1. みてかけた!
  2. みないでかけた!
  3. みないでいえた!

 

これは子どもが自分で自分を評価するためのものです。

保護者や指導者が評価するものではありません。ここが大切なところです。

 

 

「私は子どもを褒めて育てている」という親や先生はたくさんいます。

子どもは褒めれば、うまく育つのでしょうか?それは50%しか正しくありません。

いつも褒められていると、褒められなくなった時に成長が止まってしまいます。

 

正しく自己肯定感を育てるのは、子どもがまず自分で自分を評価して、自分で、自分を褒める。そして、それを親や先生が褒める、認めてあげる。こうすることで自分軸と他人軸がそろいます。両方が揃うことで、子どもはたくましく育ちます。

 

 

自己肯定感

 

さあ、この2冊のワークブックで子どもたちが自分の力で英語の基礎を築き、自己肯定感を高めることを応援しましょう。

 

 

▶▶『はじめてのアルファベット TAGAKI』

 

中身を少しご紹介しましょう。

 

アルファベットには26文字しかありませんが、大文字、小文字がありますから、52文字を練習します。

 

まずは、左のページを見て、「今日やるアルファベットは何かな?」と考えます。

QRコードから視聴できる動画もあります。何度も動画を見て、「今日のアルファベットはどんな形かな?」とイメージします。

 

次に右のページに書いてみます。なぞり書きを1回だけにしてあります。見ながら書くことで文字認識が高まります。

 

その後は、見ないで書いてみましょう。自分の手で隠してもよいし、何かで隠してもよいです。「見ないで書けるようになるぞ!」と思いながら書くことが大切です。

 

今度はワークブックを閉じて、見ないで言ってみましょう。

 

最後は<3つのCan-doできたかな?>で自己評価タイムです。自分で自分を評価する。「できていたよね」と声かけるのではなく、「どうだったかな?自分でどう思う?」と自分で考えさせるようにしましょう。

 

これを大文字、小文字、大文字・小文字セットで繰りかえします。子どもは繰り返しながら学びます。昨日よりできること、昨日はできたのに、今日はできないことなどあると思います。それを繰り返し、できることを広げてゆきます。

 

一番大切なことは、最後の1ページまで自力でやること。楽しんで終わらすことです。

それを周辺の大人は上手に励ましてください。フレ〜、フレ〜、君ならできると応援します。

 

幼児期~小学校低学年までにアルファベットがしっかり学べているのがベストです。少なくとも中学校に上がる前に、この52文字がしっかり認識できるようになっていると英語嫌いは少し減るかもしれません。

 

はじめてのアルファベット TAGAKI

 

 

▶▶『はじめてのフォニックス TAGAKI』

 

英語は、アルファベットは読めて、書けても、英文は読めるようになりませんし、書けるようにもなりません。

アルファベットには、「文字の名前」と「文字を表す音」があり、フォニックスを学んでいなければ英語は読めるようになりません。更に、文を書く時には、単語ごとにスペースをあける分かち書きや、文頭は大文字、最後はピリオド、などの決まり事があります。多くのフォニックス教材は単語ベースで構成されていますが、『はじめてのフォニックス TAGAKI』は最初からキーワードと文章で学ぶスタイルにしました。文章にも触れるので文法も自然と学べます。

 

このワークブックでは、フォニックスの71ルールを扱っていきます。え?何?それ?ルール?難しそう?と思う方も安心してください。『はじめてのアルファベット TAGAKI』と同様に子どもたちは左側をみて、自力で右側をこなしながら1つ1つ進んでいき、1つ1つ自己評価をしていきます。1冊全部終わったら「やった〜!」となるでしょう。英語に自信が芽生えます。

 

はじめてのフォニックス TAGAKI

 

▶▶保護者と指導者にお願いしたいこと

 

もう一つ、子どもの自己肯定感を育てる秘訣は、このようなワークブックを子どもにやらせる時には最初の5ページぐらいは両目つぶって花丸を付けてください。絶対に直したり、口を出したりしないことです。少々線からはみ出ていても、書き順がおや??と思うようなものでも大きな心で見守りましょう。

 

次の5回は片目をつぶって、ちょっとだけアドバイスしてみるのはいいでしょう。最初から間違えを指摘するのではなく、間違えに気づくように導きましょう。基本的には子どもは勉強したいと思っています。それを大人が阻止しないようにすることが一番大切です。

 

この2冊のワークブックで英語の基礎の基のアルファベットとフォニックスが身につき、同時に自己肯定感を高められます。英語が楽しくなり、自信を持てるようになります。そうなると他の事にも積極的に挑戦するようになるでしょう。子どもたちの成長が楽しみです!いつも子どもたちの成長を応援しています!

 

mpi松香フォニックス 名誉会長

松香洋子

 

日本にはじめて本格的にフォニックス学習を導入、1979年に松香フォニックス研究所を設立。 読み書き指導中心の日本の英語教育に疑問を持ち、40年にわたり「英語でコミュニケーションができ、国際的なマナーを身につけた子ども」を育てる児童英語教育の普及に貢献してきた。 述べ2000件を超える全国の小学校・自治体・英語教育機関で講演・顧問・研修活動を行う。 著書多数。 2005年 宮沢賢治学会イーハトーブ賞奨励賞受賞。2008年 英国国際研究所第一回国際言語教育賞「ことばと教育」児童英語教育部門伊藤克敏賞受賞。

 

TAGAKIは登録商標です。 特許出願中

 

今回ご紹介した教材は

はじめてのアルファベット TAGAKI

価格:1,500円+TAX / B5判 96ページ
QAコードで視聴できる動画33本/DLできるカード付
商品コード:6784/ISBN:978-4-89643-784-3

著者:松香洋子
執筆協力:近藤理恵子
協力:粕谷みゆき・水野久江

https://www.mpi-j.co.jp/c/item/6784/

 

はじめてのフォニックス TAGAKI

価格:1500円+TAX / B5判 90ページ
QAコードで視聴できる動画47本/DLできるカード付
商品コード:6785/ISBN:978-4-89643-785-0

著者:松香洋子
執筆協力:近藤理恵子
協力:粕谷みゆき・水野久江

https://www.mpi-j.co.jp/c/item/6785/